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ノイズ対策部品に極力頼らずEMC対策し、試験に合格させます。結果コミット型のため、不合格の際は成功報酬はゼロ円

私はアイデアや手法だけを提案・助言するアドバイザーではなく、お客様の目の前で起きているEMC試験不合格を合格させるコンサルタントです。20年以上の現場経験を基に、対症療法から脱却し根治療法を行いEMC耐性を向上させます

  • 合格しなければ成功報酬はゼロ円:
    まずは火を消します。リスクを背負う、全てはそこからです。
  • 使う手法は「暗黙知」:
    教科書通りの形式知ではなく20年以上の現場経験で得たスキルを使います。
  • 基板設計レベルからの抜本的対策:
    設計レベルから見直し対策、EMC耐性(ロバスト設計)を大幅に向上。
  • 合格後に晴れてQCD向上コンサル:
    試験突破に留まらずここからがコンサルの本業。製品の利益率を最大化。
  • 無駄な対策部品の排除:
    量産コスト(BOM)の大幅な削減に貢献します。
  • オンサイト/オフサイト双方対応:
    緊急時はサイトに直行。社内で試験中であればオフサイトで安価で伴走。

教科書どおりのノイズ対策部品で『ガード』するのではなく

原因を取り除き、基板自体を『強く』します

我々の強みと優位性

私が他社のコンサルティングと一線を画し、貴社の製品を「合格」という結果へ導くことができる理由は次の3つの軸があるからです。

  1. 結果へのこだわり
  2. 積み上げてきた実績
  3. EMCという問題の本質の捉え方

私が掲げる基本方針とその優位性をご紹介します。

1.こだわり|「助言」ではなく「合格」を売る。結果にコミットするEMCコンサルティング

世の中のEMCコンサルタントのホームページを見ると、「豊富な経験でサポート」「分析し、最適な対策を提案」など、具体性に欠ける言葉ばかりが並んでいます。机上から「指針を示すだけ」のアドバイスに、高い費用を支払う意味はあるでしょうか?

私が提供するのは今まさにEMC試験で不合格になり、頭を抱えているその製品を「合格させる」ことを目的としたコンサルティングです。対岸から指示を出す評論家ではなく、貴社と同じ土俵に入って私自身が基板改修やパターン変更など実際に手を動かして試験に合格させることを目指します。

そして「結果にコミットする」以上、試験に合格しなければプロの仕事とは言えません。
該当のEMC試験に合格できなかった場合、コンサルティング料金の大部分を占める「成功報酬」は1円もいただきません。(技術的検証に要する最低限の着手金のみ一律で頂戴しております)

2.実績|私の強み:医療機器の「上流から下流まで」を網羅した20年以上の開発実績

私のキャリアの軸足は「設計開発」にありますが、単なる一技術者には留まりません。商品企画や基礎研究といった「上流工程」から、薬事,マーケティング,品質管理そして上市後のアフターサポートという「下流工程」まで、ものづくりの全プロセスを一気通貫で経験し、現場で叩き上げてきた“総合家”としてのキャリアが私の最大の強みです。

複数の医療機器メーカーで培った「引き出しの多さ」

私は1社の企業に20年以上在籍していたわけではありません。大企業から中小企業まで、複数の医療機器メーカーに在籍し実際に商品をリリースしてきました。基本的な医療機器の法規制(共通規格)はもちろん、副通則や製品ごとに異なる個別規格の厳しさとその突破法を、身をもって経験しています。

回路,ソフトからCS対応まで網羅する「総合的な技術領域」

大手メーカーでは、分業化や外注化が進み「社内で行うのは仕様決めや回路設計だけ」というケースが珍しくありません。また、たとえ設計を内製化している企業でハードとソフト双方の設計を扱っている場合でも、ハードウェア部門で5年経験しその後スキルアップを目的にソフトウェア部門に移動希望を出しても受け入れられないことは100も承知しております。よって私は単一技術の“専門家”で終わることに危機感を持ち、多くの経験を積む目的で転職を重ね、広くスキルを習得してきました。

終身雇用といった安定思考や縦割りの大企業では決して真似できないキャリアプランの歩み方、私がこれまでに体得し実践してきた技術領域は以下の通りです。

回路設計

白紙の状態から構想を練り、ブロック図作成,部品選定,計算等の机上設計から図面作成まで完遂。3社の回路図作成CADを扱ってきました。

レイアウト,アートワーク設計

実際に自分で引いた回路図をアートワーク設計CADにネット転送し、パターン設計からガーバーデータ出力&チェックまで自ら実行。2社のアートワーク設計CADを扱ってきました。

ファームウェア/HDLコーディング

CPUの組み込みファーム(アセンブラ)から、ロジック部分のVHDLコーディングまで対応。I/Fやエンコード/デコードドライバーも専用ICに頼らず自作しコストダウンしてきました。

評価試験(安全性,EMC,環境)

自らハード・ソフト設計し、完成した製品の評価試験を実施。地道なトライ&エラーによる「作り込み」を経験してきました。

量産移行,生産技術

「開発をリリースしたら終わり」ではなく、生産技術設備の設計など製造や品質管理部門へのスムーズな橋渡しを欠かさないようにしてきました。

初期流動管理

出荷直後の不安定な時期(3ロット目まで)を製造,品質,市場対応まで付きっ切りでサポートし、安定稼働するようマネジメントしてきました。

アフターサポート、CS例外対応

CS(カスタマーサポートセンター)に寄せられる上市後の難解なテクニカルクレームに対し、設計レベルでの検証や、回答を作成。必要に応じ、顧客への直接対応も実施。設計や品質が悪いとどうなるかという痛みを身を持って経験しています。

国際認証(CBレポート取得 & 公的認証機関での実戦経験)

私が経験してきたEMC対策の現場は、なにもエアコンの効いた綺麗な実験室のみではありません。UL Solutions(旧UL Japan)などの第三者認証機関に長期滞在し、時には試験不合格の末、深夜0:00のキャンセル空き時間を狙って、外来電波や自然環境に剥き出しとなった屋外のオープンサイト(野外試験場)で、対策後の再試験を繰り返しなんとか滞在期間中に合格させるといった過酷な現場をくぐり抜けて、最終目標であるCBレポート(IECEE CBスキーム)取得までのすべてのプロセスを自ら直接携わってきた豊富な現場経験があります。

3.本質の捉え方|なぜ、教科書通りの「対策(形式知)」ではEMCを突破できないのか?

EMCという壁は想像以上に複雑で難解です。結論から申し上げれば、EMC試験を勝ち抜くために必要なのは教科書やチェックリストに載っているような「形式知」ではなく、長年の現場経験からしか得られない「暗黙知」です。

なぜ一般的な「ノイズ源特定→対策」では通用しないのか?

製品のEMC耐性を弱めている原因は、単一の要素ではないことがほとんどです。多層基板の採用や部品の密集度が高まる現代において、ノイズは複数の要素が絡み合う「負の相乗効果(ネガティブシナジー)」によって発生しています。

※英語サイトで恐縮ですがよろしければご覧下さい
「EMCの負の相乗効果(バケツの法則)」の解説図を見る(※英語サイトへ遷移します)

教科書通りの「形式知」は、基礎知識としては役に立ちます。しかし、それだけでは負の相乗効果が強すぎて合格レベルにまで耐性を引き上げることは困難なことが多いです。合格出来た場合は負の相乗効果が割と弱めの場合で、そのような場合「合格したけど、試験回数をこなすと時々不合格になる」といったことを経験されていませんでしょうか?

自社内の優秀なエンジニアでも解決が難しい理由

昨今の開発現場は、製品化のスピードを上げるために徹底して分業化されています。そのため、自社にどれだけ優秀なエンジニアがいても、システム全体を総合的に捉えることが難しくなっています。

仮にノイズの原因がうっすら見えたとしても、回路設計者が基板設計部門に「配置配線の修正を要請」したり、ソフトウェア部門に「GPIOのポーリングタイミングあえて遅らせる実験用コードを入れてノイズ抑制の効果を試したい」といったアプローチを取りたくても、一般的にEMC試験は回路設計者の仕事とされ、ソフトウェアやアートワーク設計者はすでに次の仕事に着手し見向きもしてくれないことが多く、担当分野(組織)の壁に阻まれてしまうのです。

大企業に見られる設計の多くを外部に丸投げしている場合、それはもっと顕著に表れ、きっと発生している問題に対して「身動きが取れない八方塞がりの状態」になるでしょう。

「急がば回れ」の総合力で、暗黙知を形にする

EMCを解決するには、目先のノイズを塞ぐ短期決戦ではなく、設計レベルまで一歩引いて見直す「急がば回れ」の考え方が適切です。

それには回路,配置配線,ソフトウェアのすべてを一気通貫で把握し、問題を俯瞰できる経験者でないと、複雑に絡み合ったノイズ脆弱性という負の相乗効果を紐解くのは難しいでしょう。

この「総合力という名の暗黙知」こそが、私のコンサルティングの核であり、御社の製品を確実に「合格」へと導く唯一無二の武器です。

私はEMCに対峙する際、必ず行うことがあります。それは、製品(回路,基板,配線,ソフト等の全システム)を「ひとつの生き物(人間の体)」として見立てて観察することです。

・電源容量 = 血液の総拍出量
・パワー系スイッチングデバイス = 心臓そのもの
・パワー系Tr,MOSFETのPN接合部 = 心臓の弁
・CPU,マイコン = ペースメーカー
・基板パターン,配線 = 血管
・電流 = 血流
・リセットや各種制御信号 = 神経系
・スイッチ,センサー,外部入出力 = 皮膚や目、耳などの感覚器官
・発熱,異常インピーダンス = 高抵抗と劣化による動脈硬化

EMCによる誤動作やノイズの突出を人の体に例えると、風邪により「体調を崩して病気にかかっている状態」なのです。

例えば、一つのEMC不合格現象をここでは「額の発熱」の人体モデルに例えてみましょう。
一般的には熱が出ている「額(=現象)」だけを見て、額に冷却シートを貼ったり、定石通りの解熱剤を飲んだりします(=ノイズが出た箇所にフェライトコアを巻くいたりシールドしたり、筐体ファンによるエアフロー)。

しかし、全体をよく見たら、その発熱の原因が「極度の精神的ストレス(=ソフトやクロックの相互干渉)」や「内臓の疾患(=電源ラインの歪み)」と分かった場合、額を冷やしたり解熱剤を飲む対策には何の意味もありません。

ストレスが血流(電流)の乱れや、神経系(信号線)のバグ、血管(パターン)の細さを総合的に診察し、「なぜストレスから発熱に結びついているのか」の根本原因をさらに特定することに時間を費やすべきです。

そして、この観察において最も根幹となるのが、「基板に自分自身を投影できるか」という“気持ち”です。ただ回路図を眺めているだけでは、ノイズの本質は見えてきません。

例えば静電気試験で例えるなら、自分が基板と一体になり、外乱である気中放電の衝撃を、まるで自身の体で受けるかのように“基板の気持ち”になることです。

その“痛み”が体のどこに作用し、どの神経系を伝わり、どの器官を狂わせ脳内に痛みとして伝わっているのかが分かりさえすれば、真に対処する場所や方法は自然と見えてきます。

オカルトや夢物語のような表現に聞こえるかもしれません。しかし、これが長年経験して得たEMCと対峙する私の心構え(暗黙知)です。

認証サイトや貴社現場で、即座に不合格を解消するオンサイトサービス

  • 認証サイトの試験で不合格になった
  • 明日中に対策の目処を立てたい

といった緊急性の高い課題も、迅速に対応致します。

料金(概算)

基板をお預かりして改修し、後日現場で効果検証するオフサイトサービス

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認証サイトから開発・製造拠点まで、場所を問わず直接お伺いしてサポート致します。

各国のEMC規格に幅広く対応しております。

EMI(エミッション試験)[ ]内は略称/俗称

伝導妨害波測定
[雑音端子電圧/CE:Conducted Emission]
EN61000-6-4 CISPR11/25
放射妨害波測定
[放射エミッション/放射妨害電界強度/RE:Radiated Emission]
EN61000-6-4 CISPR11/25
電源高調波測定
[高調波]
IEC/EN61000-3-2,IEC/EN 61000-3-12
電圧変動,フリッカ測定
[フリッカ]
IEC/EN61000-3-3,IEC/EN 61000-3-11

EMS(イミュニティ試験)

静電気放電イミュニティ試験
[静電気,ESD]
IEC/EN61000‑4‑2,ISO10605
放射無線周波電磁界試験
[放射イミュニティ/RI:Radiated Immunity]
IEC/EN61000-4-3
電気的ファストトランジェント/バースト試験
[EFT/B]
IEC/EN 61000-4-4
サージ試験
[雷サージ]
IEC/EN 61000-4-5
伝導妨害試験/無線周波数伝導イミュニティ試験
[伝導イミュニティ/CI:Conducted Immunity]
IEC/EN 61000-4-6
電源周波数磁界試験
[磁界]
IEC/EN 61000-4-8
電圧ディップ,瞬断試験
[DIP/瞬停]
IEC/EN 61000‑4‑11,IEC/EN 61000-4-34

昔の規格/特定業界で行われてきた試験

インパルスノイズ試験NECA TR‑28,JEM-TR 177
電源電圧の位相投入試験業界オリジナル
電源の漸増減試験業界オリジナル

その他、製品全体の規格

IEC60601‑1[安全性]患者漏れ電流,耐圧,除細動保護など
IEC80601-2-30/JIST 1115非観血式電子血圧計
ISO80601-2-56/JIST 1140電子体温計
IEC60601-2-27/JIST0601-2-27心電図モニタ

堀田の技術の信憑性(その1):話が出来すぎている!? ”怪しい”のでしょうか?

コンサルタントと聞いただけで”怪しい”という先入観を持たれてしまう方は少なからずとも存在すると思います。

私の提唱する抜本的対策は、EMC対策の定石であるEMC対策部品を使う形式知に背を向け、自身の暗黙知のスキルを使い設計レベルから見直し大幅にEMC耐性を向上させ試験に合格させることです。

エンジニアの皆さんであれば初耳だと思います。定石でないこと、突拍子もないことは信憑性を下げる原因になることは私も理解しています。

私は自分の技術を信じてもらうにはどうしたらよいのか、考えました。

それはコンサルティング業で信憑性の下げている事象を調査し、原因を特定し排除することだと思いました。それが怪しさを払拭し、私の技術を知ってもらう一番の近道だと感じました。

信憑性を議論する前に、「効果」と「成果」の違いを理解することが必要

言語学的な説明になりますが、結果には「効果」と「成果」という二通りのパターンがあります。信憑性という言葉が伴うのは「効果」の方です。

結果を示す言葉である「効果」と「成果」の違い、それにコミットする結果(ゴール)は双方とも同じ?違う?そして信憑性との関係を分析しました。

1.効果とは:
「手段や行為」を行ったことで現れる、有益な「影響や変化」を指します。

1.1 ゴールの特徴:
ゴールに「度合い」は関係なく、少しでも”有益さ”が得られたら「効果がある」と言えることです。

1.2 不確実さ:
”度合い”が関係ないため、ゴールには常に「不確実さ(バラツキ)」がセットになっています。

1.3 効果が得られる”前”の表現:
・「やってみないと分からない」
・「こういった良い変化が起きるはずだ」
・「人によって効き目が違う」
”分からない”,”はずだ”,”人によって”という、”ゴールへの不確実さ”を含めつつ、同時に”未来への期待”を沿える表現方法になります。

1.4 効果が得られた”後”の表現:
・「広告を出したことで認知度が上がった」
・「薬を飲んで痛みが和らいだ」
”上がった”,”和らいだ”など、ゴールの事実を示すだけで”度合い”は示しません。なぜなら度合いにはバラツキが認められるからです。

1.5 つまり:
効果にはバラツキがあることが前提であるため、少しでも有益な”影響や変化”があれば”効果がある”という表現になります。
事前に期待する度合いとは関係なく、1%でも有益な結果が出ていれば「効果があった」という表現になります。

2. 成果とは:
「手段や行為」を行ったことで現れる、有益な「実績や価値」,「数値上の目標の達成度」を指します。

2.1 ゴールの特徴:
誰が見ても理解できる「確定した事実」であることです。

2.2 不確実さ:
ゴールは「確定した事実」で成功か失敗を判断するため、前述の「効果」のような「不確実さはゼロ」です。

2.3 成果が得られる”前”の表現:
・「この新しい技術を使えば、新製品が完成します」
・「この高速PCを使えば、業務時間が10%以上の短縮が見込めます」
・「手作業からこのロボットを使う製造方法に変更すれば、同じ時間でも生産数量は1000個以上の増加が見込めます」
”完成します”,”見込めます”といった結果や数値目標に対して限りなく断言する表現方法になります。

2.4 成果が得られた”後”の表現:
・「新しい技術を使った結果、新製品が完成した」
・「高速PCを使った結果、業務時間が10%以上短縮できた」
・「手作業からロボットを使ったことで、、同じ時間でも生産数量が1000個以上増えた」
”完成した”,”できた”という「目に見える形」の事実で存在します。

2.5 つまり:
”確定した事実”が得られて初めて「成果が出た」と言えるため、結果が中途半端であったり部分的な達成である場合は「成果が出た」とは言えません。

3. 結果とは
結果とは、ある「手段や行為」を行ったことで現れた”全て”の「事実や状態」を指します。
よってゴールにはバラツキや目に見える結果は求められないため、「成果」と「効果」の双方が含まれる最も広い意味を持つ「広義の概念」です。

3.1 ポイント:
最初の状態から”手段や行為”を行ったのであればそれは全て”結果”です。
良いことも悪いことも、意図したことも意図しないことも、目に見えるゴールや中途半端なゴールであっても、そして最終の形に全く変化が有っても無くても、すべて「結果」です。
また、マイナスの結果にも使われるため「失敗した」「未達だった」という現象も結果になります。

4. 信憑性とは?
そのゴールとなる情報や主張が「どれくらい信じるに足るか」という度合いの評価です。

ゴールに不確実さ(バラツキ)がある場合に”のみ”使われる為、「効果」に対して使われ「成果」に対しては使われません。

なぜコンサルタントが怪しいと思われるのか?

不確実さを伴う「効果」にコミットするコンサルタントには必然的に怪しさ(信憑性)の評価が伴うことがわかりました。

一方、見える形や数値目標で「成果」にコミットするコンサルタントは信憑性といった言葉には無縁です。

そうであれば全ての業界におけるコンサルタントは「成果」にコミットすれば良いはずです。なぜ信憑性を下げるリスクを背負ってまで「効果」としてコミットするのでしょうか?

最初に、コンサルティングの定義はどうなっているのでしょうか?明確なルールはありませんが、一般的なイメージとしては「複雑な課題を解決して、結果に導く人」です。

ここで、効果にコミットしているコンサルタントは不確定さ(バラツキ)が認められますので、上記定義は「複雑な課題を解決して、バラツキがあってもよいので何らかの結果を出す人」と表現することもできます。これでは、怪しまれるのも当然です。「高いお金を払って何らかの結果を出せば良し」ではトラブルになりかねません。

しかしクリーンなイメージで大手企業もビジネスとして成り立たせている為、「効果」にコミットしている何か理由があるようです。素晴らしい能力や経験を持っているのであれば、なぜコミットするゴールは”成果”ではなく”効果”に留めているのでしょうか?

以下は結果を”効果”としてコミットメントしている代表的なコンサルティング業です。
・経営コンサルティング
・戦略コンサルティング
・人事コンサルティング
・SEOコンサルティング
・マーケティング/営業コンサルティング
・イベント/空間演出系コンサル

1. コンサルタントが対象をコントロール出来ない場合、結果に不確実さ(バラツキ)が含まれる
コンサルタントのアイデアを使う相手/対象をコンサルタントがコントロール出来ない場合、その結果に不確実さが生まれます。

1.1 例:対象が「人間」の場合
例えば経営コンサルタントが素晴らしい売上アップのアイデアを提案したとします。しかし2,3人のコンサルタントが、クライアントが抱える全世界の客を対象として奔走し営業活動することは不可能です。
そのアイデアを実行するのはクライアント側の営業マンです。
営業マンがサボって動かなかったら、理想の売上アップは見込めず、結果はサボり度により下がります。

1.2 例:対象が「購買意欲」の場合
例えばマーケティングコンサルタントが新商品を売るための素晴らしい広告宣伝のアイデアを提案したとします。
広告宣伝はTPOが大切です。例えば猛暑の夏に全国民が使うような商品の広告を、冬に一部の役場の前に広告を掲載しても意味がありません。また、TPOが適切であったとしても、その効果は「広告を見た人の購買意欲」に左右されます。購買意欲は経済状況であったり物価にも左右されます。あと、誰がその広告を見るか精度よく特定することもできません。以上のことはコンサルタントがコントロールできるものではありません。

1.3 例:SEOコンサル
「検索順位が上がる」「サイトへのアクセス(認知)が増える」ことを目的にwebページの修正をするコンサルタントです。
相手にするのが「Googleのアルゴリズム」という、完全にブラックボックスである「見えない仕組み」です。
Googleがルールを明日変えるかもしれないという圧倒的な不確実さの中で「こうすれば順位が上がるはず」という効果の見込み信じて売っています。
この例でも、コンサルタントはGoogleのアルゴリズムの内容をコントロールすることは到底出来ません。

以上のようにコンサルタント側がコントロール出来ないものを相手にする場合、”成果”としてコミットできず、不確実さ(バラツキ)を含む「効果」としてしかコミットできないのです。

2.「成果」にコミットする怪しくないコンサルは存在するのか?
以上は効果にコミットメントするコンサルタントを例に出してきましたが、成果にコミットするコンサルタントも存在します。

以下は結果を”成果”としてコミットメントしている代表的なコンサルティング業です。
・ITコンサルティング
・生産技術,製造業DXコンサルティング

3. コンサルタントが対象をコントロール出来る為、結果に不確実さはゼロ
コンサルタントのアイデアを使う相手が物の場合、対象がそのとおりに動くため、結果に不確実さが生まれません。よって結果の見積もりがしやすく成果としてコミットできます。

3.1 例:対象がパソコンの場合
例えばITコンサルタントが特定のプログラムのデバッグを3ヶ月で終わらせるとコミットするとします。
コンサルタントが直接PCを操作してデバッグします。その間に人間は介在しません。PCはコーディング通りに動作するため不確定要素がありません。
必要な期間はコンサルタントの能力次第なので「3ヶ月」という「確実性の高い見積もり」がしやすいのです。

3.2 例:対象がロボット・機械の場合
例えば製造業系コンサルタントが手作業で製品を作っている製造ラインにロボットを入れて自動化させ、生産効率を20%上げるとコミットするとします。
ロボットを使った時のリードタイムとタクトタイムの最適化した場合の最大能力は事前に計算で分かっています。よって生産台数を計算することが出来ます。ロボットである以上一定の作業をブレなく安定して実行するため生産台数の見積もりに差異はでず「数値的なコミットメント」ができます。

技術系コンサルが扱う物(PCや機械)でその精度が高ければ高いほど成果にコミットでき、さらに信頼性を上げるために「保証」したり「成功報酬制」を取ることも出来ます。

私のライバルに当たる同業他社は、何にコミットしてる?

コンサルタントの知識や経験を使う対象が、自身がコントロール出来るか出来ないかでコミット方法が効果か成果か分かれることがわかりました。

ここで一旦、私のライバルに当たる日本のEMCコンサルタントが何についてコミットしているのか調査・分析しました。

日本の大手EMCコンサルのコミット内容を紹介

以下は執筆時に検索結果で上位にヒットした企業のトップページに記載されているコミット内容やキャッチコピーです。(すべての内容は、絶対的な客観性を保つため、公開されているマーケティング記録からのみ抽出されており、規制上の公平性と市場におけるコンプライアンスを維持するため、企業固有の情報および企業名は一切伏せられています)

■メーカーでの豊富な実務経験を持つiNARTE認定EMCスペシャリストが、お客様の回路構成やレイアウトなどを考慮し、実際の設計に役立つ具体的なアドバイスを行います。

■一般論の解説だけでなく、設計の現場ですぐに活用できる「勘所」を押さえたアドバイスで、開発段階からEMC品質の向上を支援します。

■EMC解析ソフトを活用したEMC設計の実現をサポートするため、お客様のアプリケーションに合った解析ソフトの選定、設計段階で活用できる解析ソフトの活用方法、期待できる効果についても、この段階で明確にします。

■試験での誤動作や市場トラブル状況をご確認させていただき、解決に向けた取組みステップのプランニングやシミュレーションなどの解析技術による設計品質向上に向けたプランニングを行います。

■EMC対策はプロにお任せください

■EMCに関する様々なお困りごとに対応
・どういった規格/試験が必要?
・試験条件はどうすれば良い?
・試験に通らないけれど、どういったノイズ対策が必要?
・基板パターン?配線?部品?筐体?試験に通るためには、設計段階で何に注意すれば良い?
・市場で不良がでたけれど、どうしたら良い?
EMCに関する様々なお困りごとに、弊社では「プロ」が対応いたします。

■EMC ソリューションサービス
・対策支援業務(コンサルティング):
EMCテクニカルセンターではお客様の機器の低ノイズ化に向けた対策支援や対策部品の最適化・ノイズ調査を実施致します。
・対策支援:
弊社電波暗室にて、お客様の機器の低ノイズ化及びノイズ調査を実施し、目標レベルに適合するための各種対策提案・部品提案を実施致します。
・可視化ツールを活用したお客様の機器のノイズを見える化:
電磁波の大きさを色付けすることにより、ノイズの放射源を一目で確認することができます。
・電流プローブによるノイズ電流の経路・モード確認:
電流プローブを用い、どのラインにどのようなモードのノイズ電流が流れているかを解析し、最適な対策手法をご提案致します。

分析結果

先ほどの記事からコミットしている主要ワードをピックアップしてまとめました。

・設計アドバイス
・提案
・分析
・支援
・設計品質向上に向けたプランニング
・プロが対応、プロに任せろ
・最適な対策手法をご提案

これはコンサルタントの定義である「複雑な課題を解決して結果に導く人」には到底及ばず、単なるアドバイザーや専門作業の請負のようなサービス形態を取っています。

いくら「最適な対策手法をご提案」と提唱しているコンサルタントが、仮に複雑な課題を解決する場合であっても、コンサルタントのアイデアを使う対象は「物」ではなく「人間」であるため、コミットする結果は不確定要素を含む「効果」です。

不確定要素がある以上、信憑性という言葉がセットで伴います。

日本のEMCコンサル市場の現状が「怪しい」「口先だけ」「いまいち効果が見込めない」と思われている理由がやっと分かった瞬間でした。

我々は何に対してコミットしているのか

ここで我々(堀田EMCコンサルティング)のビジネスモデルを改めて掲載します。

目指すべき結果(ゴール)

・まずはEMC試験に合格させる
・基板のEMC耐性をさらに上げて大幅なマージンを得る
・EMC耐性のデチューンを行い、代わりにQCDを向上させる

アイデアを使う対象は「人間」ではなく、目の前で試験不合格になっている製品「物」です。
「成果」の定義である『誰が見ても理解できる確定した事実』である「合格」がゴールになっています。

「成果」にコミットしている以上、信憑性という言葉は使われません。

しかし、まだ残る不安。透明性をさらに高めるためには

”言語学的”には『結果が”成果”だから信憑性とは無縁』と論理的は説明は可能でしょう。
しかし、それで納得できるのでしょうか?
”感覚・心情的”には、未だ「いまいち信じられない」という”疑い”が少なからずとも残っていると思います。

何故でしょうか?

それは「暗黙知」という手法が「いまいち不明確」だからです。

もし、「私が世界No.1の形式知の手法を使います。EMC試験に合格した時だけ成功報酬をいただきます」と宣言したのであれば、誰も疑わないですよね?

暗黙知の説明が不可欠

いくら論理的に信憑性とは無縁と説明しても、心情的に疑いを残していては真の問題は解決しません。
透明性を高めて信頼を得るには、暗黙知の手法を極力公開することが一番の鍵だと感じました。

堀田の技術の信憑性(その2):暗黙知とは何か?

ここで改めて暗黙知の定義を調べたところ、「個人の経験や勘,感覚などに基づき、言葉や文章,数式などで説明や表現をすることが難しい知識」と出てきました。
つまり、「頭の中や身体にしみ込んでおり、他人にそのまま伝えるのが難しい事柄」ですね。

順を追って「暗黙知とは何か?」を説明します。

1. まず、暗黙知を使わないと合格しない”敵の強さ”を知るべき

おそらくこの記事をご覧の方は、考えられるEMC対策をし尽くしたのに未だに試験に合格しない、もしくは合否判定を行ったり来たりする不安定な状態を経験されてきたと思います。
いわゆる形式知が通用しない相手です。

他の開発済の製品で通用してきたEMC対策が通じないということは、明らかにレベルの違う相手ということです。今回はいったい何が違うのでしょうか?

2. 負の相乗効果

考えられる対策は全て施したのにEMC耐性が上がらない原因は「耐性低下の要因が重なり相乗効果を起こしている」からです。これを「負の相乗効果」と呼びます。

「EMCの負の相乗効果(バケツの法則)」の解説図を見る(※英語サイトへ遷移します)

負の相乗効果の特徴は下記の通りです

2.1 EMC耐性低下のレベルが倍増する

EMC耐性低下の要因(負の要因)が重なると、各々の負の力は弱くても重なることで倍増します。

2.2 要因を全て排除しないと改善効果が表れない

負の相乗効果の怖い点は、複数ある要因の1点だけ対策しても、他の要因が残っている限り全体のEMC耐性は改善せず試験は不合格のままなのです。

2.3 対策の方向・信念を見誤らせる

せっかく要因の一つを特定し、いくら形式知とはいえ多少の効果が見込めるはずなのに全く反応が見られない、エンジニアはそこで「効かない=間違っていた」と思い込み、別の手段を取ろうとするのです。
そして、尽くす手が無くなり、EMCの対策論理が頭の中で崩壊し、問題は複雑になりどんどん迷宮入りします。

3. 暗黙知とは、どんな技術的?

それではこのような負の相乗効果を有する敵に対して使う暗黙知はどのような技術をなのかを解説します。

実は技術/手法はすでに公開済で、トップページのバナーの内容がそのものです。
それは
・EMC耐性を上昇させる技術/手法:『インピーダンスを下げる』こと
・負の相乗効果を見定める技術/手法:『観点が違うのです』という表現
以上が該当します。

3.1 使っている技術はシンプルなもの

使っている技術は極めてシンプルなものです。回路を実際の基板に落とし込む際の配置配線の原則は余計なエネルギーロスを起こさせないように「短く、太く」です。それはまさに「インピーダンスを下げること」と同じであり、物理原則そのもので、私はこの技術を使っています。

これはEMC対策を施す以前の、設計段階の配置配線(パターン/レイアウト設計)の話しです。よってEMC対策部品を使う形式知の技術は使っていないのです。

3.2 負の相乗効果の全貌を見定めるのが鍵

いくらインピーダンスを下げればよいと分かっていても場所が全てわからなければ意味がありません。

バナーで書いた「観点が違うのです」という意味は、負の相乗効果を起こしている「全貌を的確に見定める技術」のことです。

では、どのように見定めるか?の答えは「経験則」の一言で終わってしまうのですが、さらに基板ごとに設計内容が異なるため、一つとして同じものがなく解説することが難しいです。

4. 暗黙知をどのように使うのか?

暗黙知の真髄は「全貌を見定める&インピーダンス低下」であると理屈では分かっていただけたかと思いますが、「どのように使うか」を具体例を使って説明すると理解度が高まると思いました。

4.1 私が受注後に最初に行うこと

クライアントからオーダをもらい、設計情報を一通り提供してもらったら私は以下の検証を初めます。

回路図:
読解し動作を全て理解する。特にデバイスの消費電流とスイッチング素子の抵抗成分は意識する。
ファームウェア:
極力動作を全て理解する。メモリへのアクセス頻度や、バンク切り替え,リセット,割り込み処理などの制御信号も全て理解する。私がコーディングを一から読解することはナンセンスなので、担当エンジニアに設計思想のヒアリングを行う。
デジタル回路:
信号処理,分岐,データ加工などはおそらくFPGAなどの外部ロジックが制御しているためそれも理解する。重要なのはドライブ能力の高いデバイスの出力端子のインピーダンス構成。
アートワーク:
配線経路を信号の速度,信号の頻度,ドライブ電流,といった観点で理解する。単一層ばかり見ているのではなく全層通しで見ないとダメ。
クリティカルパスの箇所は余分な引き回しをせず最短長でシールド処理されているか。ファンアウトが複数の場合、ルートはスター結線かディジーチェーンか。
リセット割り込み信号は輻射ノイズの影響を受けないように対策されているか。
ちなみに、等長配線やインピーダンス・マッチング配線は信号の品質の話しでEMCとは関係ないので見なくて良い。
周辺機器:
該当基板以外の周辺基板やケーブル、別モジュール、電源、筐体のEMC対策状況も把握する。熱の影響があるかもしれないので注意して見る。
総合理解:
以上を頭の中でシステムの動きを全て組み合わせて総合的に理解する。

見ていただくと分かる通り、エレキ,ソフト,メカニカルの総合的な技術力が必要なことだけはおわかりいただけたかと思います。これが製品を自分の体のように考え、把握するという例えにつながります。

受注後私が行うことは、端的にいうと「全てを深く理解すること」です。

5. まだ分からない。具体的な使用例は?

使い方は「全てを深く理解すること」。分かりにくいですよね。

これ以上の説明は製品ごとに設計内容が異なるため、万人が理解できる形で”一概に(一律に)”説明することは不可能です。例えばオーディオアンプの回路に対して暗黙知の使い方を記載したところで、通信用機器を扱うエンジニアにとっては無縁のものになってしまうからです。

特定の製品に固定すれば、暗黙知の内容を全て説明することは可能です。なぜなら、それがまさにPhase3のコンサルティングでクライアントに提出する結果報告書そのものだからです。

しかし、さらなる奥底は知りたいものです。
「全てを深く理解すること」はわかったが、設計内容を全て把握して物(製品)に対して何をどうするのだ?が知りたい点だと思います。

以下に「万人向けの説明」という方針は度外視して、実例まで落とし込んだ具体例を示します。
「特定の製品に固定」した説明(個別説明)になることだけはご承知下さい。

5.1 個別説明にまで落とし込むとどうなる?

ここでは、「特定の製品に固定」するために、仮に「アナログ回路を扱うクライアント」に対して暗黙知の手法と取った例を示します。

内容は以下の具合になります

設計全体を見渡し、暗黙知を適用させた箇所:
・IC15(5Vの電源用IC)周辺のインピーダンスが高いので、1番pinの配線経路を右回りではなく下を通るルートに変更してインピーダンスを極力低下させました(写真aaa)
・リセットラインの信号がスター結線になっているのと、部品面レイヤーに水晶発振器が1cmと近傍しているため、それを回避するパターン変更にします。理想の経路は次の通りです(写真bbb)
本配線を優先させるため他の配線は分断されますがレイヤー3のGNDベタ層を削ってでも良いので配線し直して下さい。ルートの制約は特にはありません。

といった具合になります。
もちろんアナログ回路を扱うクライアントは自社の基板のことなので100%理解できるでしょう。

5.2 これが万人向けに暗黙知説明することが不可能な理由

以上の内容を、全く別業界である「デジタル通信機器を扱うクライアント」に見せたとして意味があるのか?ということです。

エンジニアであるが故、技術的には「何をしているのか」の理解は出来るでしょう、しかし自分たち扱っている製品向けの内容になっていないので、「理論は分かった」に留まってしまうのです。
つまり、「うちの製品では、その5Vの電源用ICを使っていないので意味がない。具体的手法は分かったけどうちの機器と全く同じ状態ではないので、対策内容を真似できない」ということです。

もし仮に、アナログ回路を扱うクライアントから回路図、設計情報をwebで全世界に公開可能と許可がでればもう少しは暗黙知の内容を理解していただくことは可能ですが、その先は同じことで、結局自社の製品と全く同じではないので知ったとしても使えないのです。

よって暗黙知とは何か、どのように使うかの最終回答は「全貌を見定める&インピーダンス低下」までとするのが適切です。

堀田の技術の信憑性(その3):アプローチ方法の逆転|手法の解説ではなく「効果が出やすい基板の条件」をお伝えします

前章の通り、暗黙知の技術やそれをどう使うのか深堀りして解説する方法は、行き着く先が設計ごとに異なるため一概/一律の説明は限界があります。この点は理解してもらえると思っています。

しかし、クライアントが知りたいもう一つのポイントは、「自社のEMC不合格となっている基板に暗黙知が適用できるか、効果が望めるか?」だと思います。

長年暗黙知を使ってシステムの内部を理解し、負の相乗効果を特定し対策するという一連の場数を踏んでくると、逆に試験する前から基板の特徴を見ただけで「暗黙知の効果が出やすい基板」がわかっています。その情報を提供します。

暗黙知の効果が得られやすい基板

・ごく普通の2層、4層のCPUや、デジタルICを搭載している基板
・6層、8層などの多層基板
・シルク印刷を入れる隙間もないほど部品が密集している基板
・EMC試験の合否基準値ギリギリでかろうじて合格している基板
・EMC合否基準値のレベルを行ったり来たり、合否を繰り返している不安定な基板

暗黙知の効果が得られにくい基板

・電源モジュールのような片面基板
・電源供給を必要とせず、ICを使っていない単純な分配基板やコネクタ変換基板など。

堀田の技術の信憑性(その4):補足説明

暗黙知の解説は以上で終わりになりますが、全体像を公開したことでこそ補足説明できる内容があります。以下に情報を提供しますので少しでも我々の技術の「心情的な不安」の払拭につながれば幸いです。

1. EMC対策部品を使わない真意

フェライトビーズやノイズ吸収用バリスタ、形式知によるアプローチではよく使いますよね。
私も暗黙知に出会う前までは頻繁に使っていました。
私がそれを使わなくなった理由、言い換えると”使うべきではない”理由を解説します。

EMC対策部品のデータシート上のスペック表

ノイズ吸収系の部品にはデータシートにノイズの減衰率や効果の得られる周波数帯域が書かれています。これはどんな負荷に対しての特性なのか?と考えたことはありますか?

部品メーカの測定結果ですので、今貴方の目の前で不合格になっているCPUやメモリや発振器が実装されているような”製品レベルの負荷”ではありません。使っている負荷は基準負荷(リファレンス抵抗)を使っています。

部品メーカが保証するのは基準負荷を使った”安定した静的な特性”という点がポイントです。安定とは製品のようにCPUやメモリ、発振器やケーブルなどは存在せず、純粋にRLC(おそらく抵抗成分のみ)で構成されたものです。

しかし、EMC試験不合格の現場で使おうとしている対象は基準負荷ではなく一つの完成品です。

この時点で気づいて欲しい

多くのエンジニアは不合格になっているノイズの周波数や特性に合致したノイズ対策部品を選びます。

基準負荷と完成品と異なるのに、そのノイズ対策部品を使うことで期待した効果は得られるのでしょうか?

この時点で、非論理的なアプローチをしていると気づいて欲しいのです。EMCに対するアプローチがそもそもズレて来ているのです。

その判断をした心境、理解できます。おそらく対策部品を使う場面は「藁をも掴む思い」で合格させたい状況だと思います。私も何度も経験があります。「数撃ちゃ当たる」「とりあえずやってみると」「考える事より前に進むことが大事」といった解決意識が論理的思考力を上回ってなんとか合格させたいと考えているのではないですか?おそらく原因は納期や目に見えない敵からくるプレッシャーでしょう。

『大切な事なので、実例に例えてもう一度言います』

今、貴方がそのフェライトビーズやサージ吸収バリスタを付けようしている目の前の回路は、EMC対策部品メーカが特性表を作成した時の負荷(基準負荷)と同じなのですか?

2. なぜ大幅なマージンが得られるのか

私のサービスは「暗黙知を使ってEMC試験に合格させる」ですが、その副産物として”大幅なマージンが得られる”という点も特徴としています。

先の説明の通り負の相乗効果とは、複数存在することでそのEMC耐性低下を”確固たる強靭なもの”にしています。2,3ヶ所対策しても結果として表れないほど強い負の力です。

抜本的対策、つまり設計レベルそのものから見直して、それらを全て排除したらどうなると思いますか?
つまり、ノイズに対して、EMC対策部品のようなノイズを吸収してエネルギーに変えたり、シールドしたりして防ぐ方法ではなく、設計そのものからEMC耐性を見直し強くしたらどうなるかという意味です。

答えは簡単で負の相乗効果の逆の現象があらわれます。

負の相乗効果は今までに経験したことのない迷宮入りレベルの強靭なEMC耐性の低下です。その逆は今までノイズ対策部品で得られた耐性向上を遥かに上回る現象が試験現場で手に取るように確認できるのです。当サイトでは、このような現象を”正の相乗効果”として補足説明しています。

「EMCの正の相乗効果(カレーの法則)」の解説図を見る(※英語サイトへ遷移します)

3. 形式知と暗黙知、各々の使い方と効果を料理で例えると?

形式知と暗黙知の手法をつかったアプローチを、料理に例えると分かりやすく伝わると思いましたので記載します。

前提:
今、一通りレシピどおりに作った一応完成した料理(製品)があるとします。しかし味がちょっと薄い(ノイズの影響を受けている)のでもう少し手を加えて美味しく仕上げることを目標とします。

形式知を使った味の調整:
作った料理(製品)の味が薄い(ノイズの影響を受けている)ので、コンソメパウダー(対策部品)を入れた。そこそこの味に整ったが、本当にその調味料で良かったのか…オイスターソースや塩胡椒のみで調整した方がもっと美味しくなるのでは?

暗黙知を使った味の調整:
味が薄いのであれば、薄くなった原因(ノイズの原因)をまず特定した。
調べた結果、複数の野菜自体から加熱時に自然に出てくる水分が予想以上に多く、完成した時の味を薄めていることがわかった。さらに肉から出ているアクもそれに相まってなんとも言えない複雑な不味さ(負の相乗効果)になっていることが分かった。
そこで調味料を追加するのではなく、最初に入れる水の量を大幅に減らし、野菜を煮込む順番を変えた。また肉を煮込んでいる最中のアクも頻繁に取り除いた。
結果、料理本来の素材の旨味が相まって、調味料では再現できない深い味わいを出すことができた。

4. 暗黙知との出会い方

補足説明の最後に、私がどのように暗黙知に出会ったのか、形式知から暗黙知に頭の中の思考が変わる瞬間の生々しい過程を日記形式でまとめました。当然、実話です。

現場の場面:とある静電気試験対策中の出来事

対策前(形式知):気中放電0.5kVでリセット
対策後(暗黙知):15kVを印加しても正常動作を続けている

ノイズ対策部品を一切使わず、配線経路を見直しただけで、耐性が30倍以上に跳ね上がりました。

以下の日記は、その最中に起こった心境の変化の記録です。

試しにやってみた手法で15kvという大幅なマージンが得られたが、未だ半信半疑。
同時に不合格になっていた放射妨害波の試験を行ったところから始まります。

手探りで行った暗黙知が単なる静電気試験のみの効果であったり単なる偶然ではないと「確固たる信念」にフォーカスを当てています。
静電気対策の初回からの奮闘記録、システム構成などのさらなる詳細は日記の下部のリンクがありますのでそちらから参照して下さい。

静電気試験に合格した勢いで、同時に不合格になっていた放射妨害波(エミッション)試験をやってみました。


驚くべき結果が出ました。

それまでは最悪値が-3dBマージンでギリギリ合格でした。しかし対策後は最悪値でも-10dB、平均的に-15dBものマージンを確保できました。


・EMI側の対策を何もしていないのにこれだけのマージン。
・-3dB下げるのに、過去にどれほど苦労したことか。それが一気に最大-15dB。

正直、「滝に打たれたような」衝撃でした。


振り返ると

私はこれまで「EMC対策とは、ノイズ対策部品を駆使して耐性を上げるものだ」という先輩の教えを信じ、懸命に力技=「対症療法」を繰り返してきました。

しかし、何をしても全く刃が立たない壁が、今目の前に居座り微動たりしないのです。
私はこのような経験を多く繰り返してきましたが、実は以前から心の奥深くで思っていたことがあるのです。


『その”鉄の掟”、果たして本当に正しいのだろうか?』と


組織下では独断の行動は懲罰対象になります。しかし先輩に相談してもおそらく”その根拠は”と踏襲されるのが目に見えていたのです

そこで私は一旦、これまでの定石や常識をすべて捨て、後先考えず自分なりの考えを信じて動いてみました。


突破口となったのは、「視点の転換」でした。

・攻撃側(ノイズ側の立場)になって、相手(基板)を見たこと

・防御側(基板側の立場)になって、敵(ノイズ)を見たこと


思いつくままに「病床」と思われる脆弱な箇所を根本から取り除いていきました。

その結果、大幅なマージンを得ることができました。

この瞬間、いままでずっと心の奥底にあったEMC対策の定石に対する「疑い」は「確信」に変わりました。


「ノイズを防ごうとしたり抗おうとしたりするのではなく、ノイズに弱い箇所を根本から排除すること」

これが私の辿り着いた抜本的対策=「根治療法」です。


読者の方は…

「でも、それって、結局GND(グランド)強化でしょ?」と思われるかもしれません。

…ちょっと違うのです。
もう少しだけ深い、『物理の理屈』があるのです。


場面は変わりますが、過去に音響メーカなどアナログ回路を扱ってきたベテランの回路設計者からこのような言葉を聞いたことはありませんか?

「実は…AGNDとDGNDは分けずに、ベタで繋いだ方が強いんだよ」

という言葉を。

…それと似ています。


時に、どこかのEMC試験現場でこのような言葉を聞いたことはありませんか?

「こっちも通ったよ!」

という不合格になっていた試験が同時に合格するようになった言葉を。

…まったく同じ状況です。


この2つの現象は、同じ「物理の理屈」で説明が付きます。

その「理屈」を紐解くことが抜本的対策への扉となります。

さらなる詳細はこちら


堀田の技術の信憑性(その5):まとめ

最後になりましたが、EMCコンサルティングならではのあるべき姿、創業の思いを記します。

EMCコンサルタントのあるべき姿

コンサルタントの定義は曖昧ですが、一般的には「複雑な課題を解決して結果に導く人」です。成果にのみコミットしてアドバイスを行うのもよいですが、最後の敵(試験不合格)から逃げるどころか接しようとしていないのは如何なものでしょうか。

やはり試験合格という”成果”にコミットすべき

EMCという世界において、コンサルタントの知識や経験を使う相手は人ではなく物(製品)です。

広告宣伝などのコンサルタントなら、コントロール出来ない要素(購買意欲)があり、効果にしかコミットできませんが、EMCという課題の対象は「物」です。使う技術は、営業トークや流行のインパクトワードではなく、物理の原理原則です。技術さえあれば結果にコミットできるのです。

クライアントがEMCコンサルタントに求めるものは、EMCに強い設計方法や対策部品の使い方のアドバイスではなく、今目の前で自社の製品がEMC試験不合格になっている状態を合格させたいことが大半だと思います。

他社はなぜ成果にコミットしないのか

しかし既存のEMCコンサルティングのゴールは全て「効果」であり「成果」を謳っている企業は一社も見つかりませんでした。

おそらく以下の理由によるものだと思われます。
・EMC試験合格という成果にコミットする技術や自信がない。(形式知による対策が確固たるものでないと知っているから)
・EMCに関する座学のセミナーレベルのビジネスでも、コンサルタントという名前を使えば箔が付く。

そのようなスタンスは、物理現象を扱う同じ業界のEMCコンサルタントとして小手先の技術を使った誇張、そして目の前の試験不合格のEUTから目を背けた、とどのつまりは「逃げ」だと私は判断します。

私の想い

私がそもそもなぜこの事業を始めようとしたか。若い頃の私のようにEMC対策で途方にくれているエンジニアを救いたいという強い想いです。具体的には負の相乗効果によってエンジニアの根幹である論理的思考を捻じ曲げられ、迷宮に突き落とされ、場当たり的に対策部品を使うような格好の悪い姿で居て欲しくないからです。

自身が論理的に正しいと思ったらそれを信じて突き進んで欲しいのです。既存の形式知が「論理的でない」ことに気づき、物理原則に則れば「本来のあるべき姿」として返ってくることを再認識し、論理的思考を確固たる信念として継続して持ち続けて欲しい、これが創業の想いです。